子どもの立場からの登校拒否、不登校、いじめ、引きこもりについてQ and A version 4
{2。 登校拒否、不登校、引きこもり }(2)子どもと周囲との問題点
「教師側の問題点は何でしょう?」 目次へ戻る
多くの教師は、子どもに何か問題点があって、その結果登校拒否、不登校になっていると、考えています。子どもの問題点を解決して、子どもを学校へ来させようとします。しかし実際は、何か学校に問題点があって、そのために子どもに何か問題点を生じて子どもが学校に行かなくなっています。また、何か学校に問題が有るという事実にも、教師が気づいていないという問題点も有ります。子どもの問題点を解決しようとしても、学校内の問題点が解決しない限り、子どもの問題点は解決しないばかりか、解決できない問題点を無理矢理に解決しようとする教師の対応が、かえって子どもを苦しめる問題点となってしまい、事態をさらに悪くする可能性を秘めています。登校拒否、不登校の問題を難しくしてしまいます。
教師は子どもの能力を伸ばす必要が有ります。子どもの能力を伸ばすスキルが叫ばれています。多くの子どもはそれにより能力を伸ばしていることも事実です(強者の論理)。しかし一方で、子どもに良かれとしてする教師の対応で一部の子どもの心は傷ついています。その子どもについていうなら、心を傷つけるぐらいなら、教師は何もしてくれない方が良いのです(弱者の論理)。教師の同じ対応で子どもによっては全く逆なことが同時に起きています。その事を教師は絶えず頭に入れて子どもへの対応を行う必要があります。傷ついた子どもを見つけたなら、その子どもに問題があると解釈せずに、傷ついた子どもを、傷が浅い内にいかに癒すかを考える必要があります。このことに関する研究を教師はもっとすべきです。心の傷が深くなったら、教師に子どもの心の傷を癒すことができなくなるからです。その時には親の機能にゆだねなければなりません。親の大変難しい対応を必要とします。
「小学校の問題点」 目次へ戻る
小学校の場合、学校の問題点の多くは担任の教師の学級運営です。教師がその学級運営を変えれば、意外と簡単に登校拒否、不登校の問題の解決を見ることがあります。教師が教師の思いで学級運営をするのでなく、個々の子どもの欲求に合わせた学級運営をすればこの様な問題は起き難くなります。問題のある子どもについても、その子どもの欲求に合わせた部分を取り入れた学級運営を考えれば、その子どもはそれ以上傷つかないで学校生活を送れます。小学校の低、中学年では知的な勉強の割合が少ないので、この様な対応は可能だと思います。小学校の高学年では、学力や体力に差が生じてきます。その結果それらに基づく問題点が生じてきます。それらを担任の教師がいかに解決するかが大切です。子どもにとって魅力的な学級運営をすれば、これらの差による問題点は解決すると考えられますし、実際に実践し成功した例も経験しています。ただし、今まで教師の間で行われている魅力ある学級運営の例の大半はクラスの大多数に標準を合わせた物であり、以前よりは増えてきた、既に問題のある子ども、問題を抱え込みそうな子どもに対する配慮はされていませんから、これらの既に問題のある子ども、問題を抱え込みそうな子どもが無視されて、クラス内の問題を知らい内に大きくしているようです。
「中学校の問題点」 目次へ戻る
中学生になっても基本的には、生徒に対する教師の対応は同じです。生徒は、体力や腕力は大人なみであるのに、心は子どもという状態になり、小学校とは違った対応を加える必要が有ります。生徒の方でも既に大きな心の傷を持っている子どももいる一方で、勉学やスポーツに優秀な子どももおり、多くの生徒を一人の教師でまとめていくことがますます難しくなります。教師と生徒の関係も薄くなっていき、どうしても教師の腕力で子どもを押さえる形を取ることが多くなります。それはますます子どもの問題点を大きくしていきます。
「子どもの問題点」 目次へ戻る
子どもと向かい合うとき、子どもは大人を小さくした物、単に大人の未熟な物とは考えてはなりません。子どもとは大人とは違う心の仕組みを持っており、それが大人の心になるのは思春期以後と考えられます。子どもと動物の子どもとは共通点が多く有ります。教師は動物の子どもの飼い主の役割に近いようです。ただ違うのは、子どもは人間の形をしていて言葉を話します。知識を取り入れます。しかしその言葉も大人と同じように解釈しません。単にその場にあった表現を経験的に発しているだけのようですから、子どもの発する言葉が子どもの心を反映していると考えると、大きな間違いになります。この点が子どもへの対応が大人への対応と違う注意点です。
子どもには自分の意志で実際の生活をするが原則としてできないと考えた方が良いようです。得た知識で意識的に行動できるのは思春期を過ぎてからのようです。子どもは知識を持っていても、その場その場で、その時受けた刺激に、その時までに経験した事を繰り返しているだけ、行動を繰り返しているだけです。子どもは潜在意識下で反射的に行動することが大半です。それだから、親が、教師が、躾のような子どもに無理矢理にある行動をさせるためには、恐怖で条件づける必要があります。それが子どもを大変辛くして、子どもに問題行動を起こさせる原因になっています。
子どもは意識的に、思考を巡らせて行動することはほとんどありません。登校拒否、不登校をする子どもは、決して学校を怠けてやろうとか、勉強が面白くないから休んでやろうとか、考えて行動しているわけではありません。学校や、先生、友達、学校関連の物を見ただけ、想像しただけで恐怖を生じています。恐怖を生じる学校や先生、友達、学校関連の物を潜在意識下で拒否しています。子どもの潜在意識の反応のため、大人は原因が分からないから、その子どもがおかしい、病気だという事になってしまいます。子どもは恐怖を感じる物が有るから、潜在意識下で恐怖から逃げ出そうとします。逃げ出せないときにはいろいろな神経や精神症状を出して苦しんでいるのです。これらの心の動きは意識に登ることが無いことにも注目する必要があります。
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